(法人税対策)別会社の設立

別会社を設立した場合のメリットとデメリット、そして法人税上の取り扱いについて、確認します。

別会社を設立した場合のメリット

別会社を設立した場合のメリットは、事業に独立性を持たせることができることです。
例えば、小売業と金融業を両方、経営している会社があるとします。
小売業の業績が芳しくなく、金融業のほうが業績好調であった場合、金融業の社員は自分たちの稼いだ利益を食いつぶしていると思うでしょう。
このような場合に、金融業の会社を別会社として、立ちあげることで、金融業の社員たちのモチベーションを上げることができます。
そして、別会社の設立を行うことで、利益を分散することができます。
法人税は、法人税本税以外に法人住民税と法人事業税がかかります。
この法人住民税と法人事業税は、利益を元にした所得に対して、課税されますが、所得の金額が大きくなると税率が引き上がります。
利益を分散することで、所得金額を引き下げることができ、結果的に、法人住民税と法人事業税を節税することができます。
また、交際費も1つの会社に対する法人税の損金の算入限度額は、年間800万円となっています。
この交際費の枠も、別会社を作ると、倍の金額に引き上げられます。

 

別会社を設立した場合のデメリット

別会社を設立した場合、経費の精算や給与計算など、経理業務や総務業務の手間とコストがかかるというデメリットがあります。
管理の面でも、会計処理の統一化が難しくなります。
よって、別会社に関しては、アウトソーシングなどの活用を検討するとよいでしょう。

 

別会社を設立した場合の法人税上の取り扱い注意点

別会社を設立した場合、資金のやりとりの管理が問題となります。
資金を別会社に移動させている場合、貸付とみなされて、金利がかかります。
また、資金のやりとりがあいまいであると、寄付金をみなされて、法人税上、課税されることもありえます。
よって、別会社を設立した場合、資金のやりとりを明確にしておく必要があります。

 

まとめ

別会社を設立した場合は、メリットとデメリットを検討して、法人税上の取り扱いには注意すべきでしょう。

 

 

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